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炭化木

揚源寺の「アスナロウ」

那須岳の噴火の遺産は町内各地に見受けられる。流山(ながれやま)をはじめとして、西側斜面に今なお噴煙を上げる火口の形成や高山植物の植生などへの影響も噴火の産物である。

大沢地区には、噴火によって炭化した植物 ( 木 )を見ることができる。 県道那須西郷線の白戸川を越え、大沢小学校との中間の左側に地層の露出した箇所である。 この地層の中に黒い炭化物が混入している。 これが炭化木である。

那須岳の噴火により、燃焼した植物が炭と化し、その上に火山灰などが堆積し、現在のような地勢を形作っていったものであろう。

那須岳の噴火の記録は、古くは大同年間(806−810)の噴火が伝えられているが、もっとも大きなものは応永17年(1410)の記録である。噴石や埋没(山崩れ)による死者は180余名を数え、牛馬にも多数の被害があったという。(この時期の噴火は応永11年、同15年にもあったという)この時の噴火と埋没により炭化木が形成された可能性は高い。

それ以降は那須岳の西側を中心に小規模のガス爆発による降灰が記録されている。

那須岳とともに歩んできた那須町は、那須岳の産出する自然など多くの恩恵を受けてきたが、炭化木のように被害を物語る遺物も多いのである。

概要
名称 炭化木
所在地 那須町大字高久丙(大沢地内)
種別 記念物/天然記念物

掲載日 令和6年12月26日 更新日 令和7年4月8日
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